去る2019年12月26日に合同会社世路庵を設立しました。おそらく今後の人生でそう何度もあることではないので、決断に至った気持ちを記録に残しておきます🖋️

なぜ会社を作ったのか

一言で言えば、新しい挑戦をするタイミングが来た、ということになります。振り返れば、制作会社での5年間の会社員生活を経て2008年から独立し、これまで10年以上フリーランスを続けてきました。おかげさまでクライアントや案件に恵まれ、売り上げも順調に積み上げてきました。

しかし一方で、フリーランスとしての身軽さと自由さが年々足かせになってきました。具体的には、以下のようなことです。

1. 質に比べて量がスケールアップしない

長年この仕事を続けてきたことで、Webにまつわる一定のスキルを得てきました。それに伴い、いただくお仕事も高度なもの、つまりより良い質(=成果と報酬)につながってきました。とはいえ、1人でこなせる仕事量にはどうしても限界があります。

フリーランスでも外部の会社や個人とチームを組むことで大きな案件をこなせますが、そうして取り組んだ仕事のノウハウが自分に貯まるわけではありません。また、当然チームへの報酬も外部に支払うことになりますので、利益をもとに何らかへの投資を増やすすることも困難です。

2. 属人性のないタスクも自分1人に集中してしまう

昨今は経理からドキュメント管理まで便利なWebサービスが数多くあり、多大な業務効率化ができるようになりましたが、それでも自分自身がやらなくてはならないタスクは数多くあります。会社でいえば経営、営業、経理、総務、開発に分かれている職務を1人でこなすわけですから、当たり前といえば当たり前ですが……。

高度なスキルが必要なタスクと、ある程度誰でもできるタスクが同じ優先度で並ばざるを得ず、前者を優先できないことに対して技術者としてのストレスを抱えるシーンもあります。

3. 個人事業主であることが障害になる(ことがある)

端的に言えば、先方が法人としか取引できないケースがある場合です。色々と回避策はあるものの、本来発生しないはずの手間がかかることは、お互いにとって不利益になります。

上記のようなデメリットは、あらかじめ理解・納得した上でフリーランスをやってきていたものの、5~6年を経過したころから年々これらが重くなり続けていることを感じていました。そしてこの問題を解決するためには、会社という形態が必要になるであろうことも。

なぜ今なのか

法人化については漠然と意識していたものの、今考えれば、目の前の仕事やコミュニティ活動に没頭することで無意識的に大きな決断から目を背けていたのかもしれません。

2018年にはフリーランス10年を迎え、これを区切りに法人化を……という考えもあったものの、第2子の誕生を言い訳にまたまた先延ばしにしていました。そんな中、同じくフリーランスとして長年同業を続けていた仲間の1人が、いつの間にか法人化していたことを知りました。

その瞬間、なぜか自分の中でスイッチが入った気がしました。そこからは不思議なもので、半月ほどで登記申請まで猪突猛進に突き進むことになります。先んじた仲間に対する競争心が芽生えたというよりは、最後に背中を押してもらったという感覚に近いかもしれません。

あまりに急ぎすぎて自分1人でのスタートにはなりましたが、「令和元年創業」という言葉も手に入ったので満足しています🤭

まとめ

2020年からはフリーランスから会社経営という働き方に変わりました。これまで取り組んできたWeb制作には引き続き取り組みつつ、新たに教育事業やイベント・コミュニティ事業にも挑戦しようと考えています。

会社としてはゼロ歳ということで、新卒に戻った気持ちで走り始めたいと思います!